2010年2月 7日 (日)

オレンジ・ジャケット

自宅にいるときは、たいていテレビが点いている。
しかも、NHKだ。
テレビが横で点いている状況で、こんなふうに文章を書いたり、作曲をしたり、ギターの練習をしたりしている。
特に深夜は、静かな番組が多いので、あまり気にならなくってちょうどいい。

さて、昨日未明午前3時ごろの放送で、非常に気になる番組をやっていた。

「オレンジ・ジャケット」

一本1分30秒ほどの短い人形アニメなのだが、それを連続して10本くらい流していた。
軽快なヨーデルのテーマ曲で始まり、劇中はセリフはなし、SE、笑い声、うめき声によって進行する。
舞台はいつも雪の森の中(どうもヨーロッパらしい)、何人かのスキーヤーがクロスカントリー競技を行っているようなのだが(その中のひとりが「オレンジ・ジャケット」らしい)、黒い覆面のスキーヤーがなにかしら悪戯を思いつき、他の競技者を窮地に追い込む。
たいてい巨大な蟹(なぜ蟹?)が助けに来てくれて、黒スキーヤーは逆襲にあい、吹っ飛んでゆく、というお決まりの展開である。
まぁ、こういうのはストーリーを述べてもしかたない。

その人形が、なんともチープな感じ。
恐らく普通のヨーロッパの子供部屋に転がっているような、どこにでもある人形を使っているのだろう。
大きさもばらばらで、まったく統一感がない。マトリョーシカもいるし。
文字通り「おもちゃ箱をひっくり返した」ような雰囲気である。

その「おもちゃ箱」から飛び出してきた人形たちが、スキーをしたり、鍋でチーズフォンデュを作ったり、ダンスをしたり、あたかも生きているように動く。
まさに、子供の人形遊びが、そのまま映像になったような感じだ。
勝手に物語を作って、それを人形に演じさせて遊ぶ、子供の人形遊びってのはそういうものだろう。
そういう子供の妄想世界のような、邪気に満ちているが決して暗くない不思議な世界を作っている。
一見、勧善懲悪に見えるがそういうのはオトナの理解で、ただただ悪戯が楽しくってしかたない子供の気分だ。

NHKのサイトによると、フランス製作のようである。
情緒に訴えるというか、押し付けがましさのないところが、なるほどヨーロッパ的なのかもしれない。
こういう番組をこっそり放送するところが、NHKの侮れないところだ。

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2009年8月30日 (日)

20世紀少年<最終章>ぼくらの旗

Gallery007041_5 第一作は、原作に忠実にあろうとしたあまりに映画としては首をひねらざるを得なかった。
第二作は、上映中に激しく尿意を催したため、後半はほとんど記憶になかった。
しかし、二作とも、だいぶん話を端折っているが概ね原作に沿ったストーリーでそれなりに納得できたが、第三作では原作と違う結末が用意されているという。
ははぁ、あそこだな。
と予想したが、果たしてどうか。

というわけで、さっそく観てきた。

以前も書いたが、原作は連載終了後しばらくしてから古本屋をめぐって全巻買い集めて一気に読んだ。
あれだけ長く込み入ったストーリーだから、後からまとめて読むと腑に落ちないところだらけだし、まぁ、それは長期連載にありがちなことで、しかも浦沢作品だから引いては寄せるの繰り返しで、張めぐらせまくりの伏線がそのまま埋もれてしまうことは多々あるのだが、それにしてもどうしても納得のいかない場面があった。
そのシーンは全編のクライマックスとでもいうべきところで、えぇ、なんでケンヂはそういうことする?と思った。
原作では、そのシーンの後も2冊分のストーリーが続くので、まぁ、それもありかな、と。
しかし、映画化するにあたって、あそこは絶対に変えるべきだと思ったし、実際そうなっていた。
あそこは変えないと映画的には大団円にならないよな。
原作読んでない人には何のことやらわからないだろうが、読んだ人ならわかると思う。

それはさておき、主人公遠藤ケンヂの名前の由来になっていると思われる遠藤賢司やサディステッィク・ミカ・バンドの高橋幸宏なども出演していて、なかなか70年代なテイストが漂い、ちょっと感動したぞ。

帰りに本屋さんで花輪先生の再発本「ニッポン昔話(下)」を購入。
オリジナルはヤフオクでは相当な高値で取引されているが、こうやって普通に書店で買えるとは、いい時代になったものだ。
去年あたりから花輪先生の旧作の復刊が続いているが、なにか再評価の機運が高まっているのだろうか。

ちなみに、写真の右上のCDが唯一持っている遠藤賢司のCD「東京ワッショイ」。なんだかよくわからないパワーに満ちた快作。

21stcboys

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2007年11月25日 (日)

「ダーウィンが来た!」

知っている人には周知の事実だが、実はわたしはNHK好きである。
朝起きるととりあえず「おはよう日本」を見、家に帰ると「今日のニュース&スポーツ」を見る。
金曜日の晩は「爆笑オンエアバトル」を見、土曜日の昼は「生活笑百科」を見、日曜日の昼は「のど自慢」を、いや、さすがにそれは見ないが、大河ドラマはたいてい見ている。
今年の「風林火山」は、地味だが、なかなか味わい深いぞ。
Gacktの上杉謙信は、当初の予想を上回る謙信ぶりだ。いや、演技は拙いけどね。

で、大河ドラマの前に放送しているのが、「ダーウィンが来た!生きもの新伝説」である。
まぁ、よくある野生動物の生態を追った(子供向けの)ドキュメンタリーなのだが、そもそもこういう無作為のドラマみたいなものに弱い性格なので、家にいるときは必ず見ている。

実は、NHK好きと言いながら、つい最近まで受信料の支払いを拒否していた。しかし先般、集金に来た営業の人があまりに熱心だったのと、彼がNHKがいかにがんばって良質な番組を作っているかを熱弁するときに「ダーウィンが来た」を引き合いに出したので、ついつい受信料を支払ってしまった。いや、払うのが正しい態度なのだが。
だいたい集金に来る営業の人が弱腰だから、払ってもらえないんだよな、あれは。ちょっと理屈をこねると大概引き下がるからねぇ。ああ言う姿勢が不払いの人を増長させているのは間違いない。

まぁ、それくらい好きな番組なのである。

で、今日の放送だが、「若きオオカミ さすらいの旅」というタイトルで、スペインの森に生息するオオカミの群れから飛び出した若いオオカミが、自分の群れを作るまでを追いかけたものである。
群れが家族で構成され、父親が絶対的な権力を握っているのにも驚かされたが、群れの中に血縁のない老オオカミがいるのも、不思議といえば、不思議。
狩で獲物を捕らえても、まず食べるのは父親。その次に母親、こども、居候(老オオカミ)の順になる。これは狩の貢献度に応じた決まりだそうだ。
こどももそこそこ大きくなってくると一回の狩で分け合える量が足りなくなってくるのだろう。
その老オオカミとともに若いオオカミ「ロボ」(♂)は群れを飛び出る。
その後、餌にありつけず、人間の里でブドウを食べたり、川で魚を取ったり、いろいろオオカミらしからぬ振る舞いを重ねる。
いやぁ、オオカミも楽じゃないね。

オオカミの表情がいい。
野生の厳しさと強さを感じさせる凛々しい表情だ。
敵に向き合うときに鼻先によせるシワ、剥き出す牙、輝く目。
恐ろしげだが、美しい。チカラ強い。

他のオオカミの縄張りに迷い込んだ2匹は、縄張りの主であるオオカミの一家に襲撃される。その戦闘がもとで、とうとう老オオカミは息絶えてしまう。
そのとき、ロボは悲しげに遠吠えをする。
オオカミの遠吠えは、自分の縄張りを主張するものだそうだ。
しかし、この遠吠えは自分の仲間の死を悼んでのものであろうか。
このような畜生といえども仲間の死を悼むのだ、と思うと、追悼の情というものは、人間に限らずそこそこ知能を持った生きものに共通した感情なのだろうか。
宗教というものの起源を考えさせるエピソードである。

その後、ロボはめでたく伴侶を得、新しい自分の群れを成すところで番組は終わる。

本編とは関係ないが、モンゴルで遊牧民がオオカミから家畜を守るためにオオカミの子供を生け捕る話が挿入されていた。
生け捕られたオオカミの子供は、サーカスで芸をしこまれたり、人に飼われたりしているらしい。
人に飼われたオオカミは、ロボのような獰猛な表情をすることもなく、まるっきり犬と同じ顔になっていた。
飼い主の顔をペロペロ舐めたりして。
利口な動物なのだな、と思った。

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2006年8月19日 (土)

「生活笑百科」

「世の中いろんなトラブル続き、四角い仁鶴がまあ~るく収めまっせ」

土曜日のお昼時、NHKで放映している番組である。実は結構この番組が好きで、よく見ている(実は今も見ている)。いろいろな生活上のトラブル(主に金銭上のものが多いように思う)に対して、本職の弁護士が見解を示す、という番組である。民放でも弁護士を出演させて法律相談をする番組があるが、これはその種の番組のはしりなのだろう、恐らく。

で、常々疑問に思っているのだが、この番組って東京とか関西以外の地域でも放送しているのだろうか?そもそも相談室長の笑福亭仁鶴という落語家は関東ではどの程度の知名度なのだろう。レギュラー相談員の辻本なんかどうなんだろう?漫才仕立てで当該のトラブルを説明するのだが、大助花子とか結構メジャーな漫才師も登場するが、中田カウスボタンのような、かなりディープな上方芸人もしばしば登場する。とにかく全編上方お笑いの生ぬるい雰囲気がぷんぷん漂っているのである。こういうのを全国区で公共放送が延々と流しているのかと思うと、不思議な気分である。

関東出身の知人に、訊ねたら、「そんな番組知らないですね」と言われてしまった。関西から関東に移り住んだ友人に聞くと、「う~ん、見てないけどやってるんとちゃうかぁ」と言う。土曜日のお昼時にこのような番組が公共放送で放送されていること自体も不思議だが、(関西人以外には)なじみの薄い芸人が大挙してテレビに現れ、べたべたの関西ノリで進行する番組を関西圏以外の人はどのように受け止めているのか、まことに疑問である。深夜枠とかなら理解できるんだけどなぁ。

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