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2010年8月28日 (土)

悪の経典

今年に入って、「プログレ」復興の動きが目に付く。
先週も東京で、ルネッサンス、スティーブ・ハケットなどが出演した規模の大きな野外ライブがあったと聞く。
秋にはキース・エマーソン&グレッグ・レイクが来日する。
書店の音楽関係書籍の棚にはプログレ解説本やレコードガイドが目に付く。
ロックの古典化が顕著になってきて久しいが、その流れもいよいよ「プログレ」にまで及んできたかと思うと感慨深いものがある。

この勢いに乗って、E&Lの来日公演も大いに盛り上がってほしいものである。
どうやら公演は東京のみで、しかも10月上旬の平日みたいなので、さすがに経理関連業務従事者には過酷な日程であり、今回はあきらめざるをえない。
残念だ。
そういう個人的事情とは何の関係もないが、彼らの来日公演を援護射撃するかのごとく表題の本が出版された。
相当売れているようで、普段足を向ける書店ではたいてい平積みになっている。

・・・とは言っても、当然ながらE,L&Pの「恐怖の頭脳改革」に収録された「悪の経典#9」とは関係なく(まったく関係ないわけではないのだが)、貴志祐介の新刊小説である。
「うちの学校には怪物がいる。」
と帯にデカデカと書かれ、「ピカレスクロマンの輝きを秘めた戦慄のサイコホラー」と説明されている。
な~んか、おもしろそう。
先日、毎週愛読している某週刊誌での書評を見て、さっそく近所の書店に買いに行った。

実はこの著者の小説はかつていくつか読んでいる。
「黒い家」は怖かったなぁ。
保険金詐欺をめぐるサイコな人々と保険屋さんとの闘争を描いた作品であるが、いや、怖い怖い。
舞台が京都で、なんとなくリアルに雰囲気がわかるので、なおのこと。
他にこの人の作品をいくつか読んだけど、これが一番おもしろかった。
やはり、一番こわいのは人間ですか、と。
だいぶん前にホラー小説にはまっていた時期があって、いろいろ読んだけど、超常現象を扱ったものより、あっちの世界に行っちゃったような方々が活躍する作品の方がだいぶん怖かったな。

で、読んでみましたよ。
とりあえず上巻だけ買ってみて、おもしろかったら下巻も買おうと思っていたが、上巻は読み始めたその日のうちに読了してしまった。
翌日、さっそく下巻を買ってきて、これまたその日のうちに終了。
おそらく上下同時に買って帰っていたら、一日で読了していただろう。
とはいえ、エンターテイメントとしておもしろかったのかというと、う~む、微妙だなぁ。
ストーリーには激しい吸引力があるので、目が離せないのだが、読後感がどうもスカッとしない。
もやもやもや~としたものが残ってしまう。
まぁ、この人の作品はそんな感じのが多かったような気もするし、サイコホラーとはそういうものなのだろう。
まだ出たばっかりで、これから読もうと思っている人もたくさんいると思うので、あまり先入観を喚起するようなことは書かないでおこう。

ところで、さきほど「悪の経典#9」とは関係ないと書いたが、実は関係なくはない。
作中に登場する高校生のバンド(普段はドリーム・シアターのコピーをやっている)がE,L&Pの「悪の経典#9」を演奏しようとするシーンがあったり(どの部分なのか気になるところだが。やはり「第一印象パート2」だろうか)、ヘビメタ教師のブログが引用されたり、著者の音楽嗜好を垣間見せる描写がある。
「クリムゾンの迷宮」という作品もあったし、きっとこの人も「プログレ」好きなのだろう。

写真は、某書店で売っていた著者のサイン本(恐らく直筆だと思う)。
8/5の日付が入っているが、買ったのはその一週間後くらい。
どうせ買うならサイン本がよかろう、と思って買ってみた。
サイン会で売れ残っていたのだろうか・・・。

Ts3g0174

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