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2009年6月28日 (日)

Forefinger Live at Modern Times 2009/06/27

ときどきお邪魔して下手なフルート、サックスを披露しているForefingerのライブであった。
今回は、バンドの創立メンバーであるMFCオーナーの参加するラストライブということもあり、気合を入れて臨んだ。
記録をひもとくと、2004年の6月が「衝撃のファーストライブ」だから、もう5年にもなる。
結構長い間おつきあいいただいている訳だ。

Forefingerは、その名の通りForeignerのコピーを中心としたバンドである(恐らく日本唯一)。
プロジェクト的に「~のコピバン」を作ってライブを一本やっておしまい、というスタイルのコピバンが主流の中、固定メンバーで続けていて、しかもセットリストは毎回違っている(そういえば、もう"Long way from home"のサックスも長く吹いてないなぁ)ということは賞賛に値すると思っている。
演奏の安定感、メンバーのリレーションシップの高さ、毎回多種多様なコスプレ(^^;、即席バンドではなかなか出せない味がある。

さて、いつもは2~3曲、ちょこっとだけ吹くというのが参加形態だったが、今回は"Starrider"をライブバージョンで演奏することになり、なんとフルートソロが延々と続くという構成になっている。
えらいことになったなぁ・・・と思っていたけど、何回かリハを重ねて、だいぶん型にはまってきて、これならまぁ、本番でも大丈夫?というところまで漕ぎ着けた。

当日は3時に会場入り。
Modern timesとは、かの有名なRAGの入っているビルの地下になる、こじゃれた感じのライブハウスというよりライブパブレストランという感じのお店。
客席もテーブル席で店内の雰囲気も明るい。
会場に入るとPA担当の方が、挨拶に来られた。こういうことって、当たり前のように感じるけど、実はめずらしいことである。
お店の経営姿勢がうかがえて、なかなか好印象。

リハが終わって、空き時間もあったので、会場からほど近いBOOK OFF三条京阪店に行って、以下の3冊をゲット。
ラブクラフト全集6 H・P・ラブクラフト 東京創元社
対訳ブレイク詩集 ウィリアム・ブレイク 岩波書店
捏造された王国 島崎晋 学習研究社

ラブクラフトはいわずとしれたコスミックホラーの巨匠。
実はよた帝の歌詞は直接、間接的に大いに影響を受けている。
ブレイクは英国の国民的詩人。日本で言ったら芭蕉みたいなものかな?
プログレ者の間ではELPの「聖地エルサレム」の作詞者として名高い。もちろん本日の対バン、Sons of eveに敬意を表して買ってみた。
「捏造された王国」ってのは、どうもいわゆるトンデモ系古代史本らしいが、出雲王朝VS大和王朝ネタというのに興味があるので、ついつい。
失われた出雲王朝の末裔を自認するものとして、避けて通れないテーマである(ウソですよ)。

そんなこんなで会場に戻ると既に演奏が始まっていた。
最初はエムクラフト。最近デビューした若手ポップバンドらしい。若々しくって、いい演奏だった。
二番目は田辺モット氏を中心とするセッション。
ドラムに内伸ことぼじお君、ギターにStonecold氏と見知ったメンバーが参加していた。
最後にクリムゾンの「レッド」をやっていた。昔々によた帝でも散々演奏した曲なので、懐かしい気分で聴いていた。
一時期、ぼじお君によた帝で客演してもらったとき、彼はブラフォード嫌いを公言していたが、やはり今回も彼のプレイはブラフォード的というよりテリー・ボジオが「レッド」を叩いたら、という感じだった。
以前、客演してもらった「宮殿」も、マイケル・ジャイルス的ではなく、やはりテリー・ボジオが叩いたら的な感じなっていたことが思い出される。
終演後、かの偉大なドラマー、テリー・ボジオにあやかった二人のドラマー、ぼじお君とてりいさんとにはさまれてUK再結成談義に花を咲かせた。
個人的な結論としては、ドラム=テリー・ボジオ、キーボード=エディ・ジョブソン、ボーカル=ジョン・ウェットンで、ベースを誰か別の人(トレイ・ガンあたり?)でやっていただきたい、ということになった。

さて、長い前振りであったが、Forefingerの演奏である。
結論をいうと、まことに申し訳ない、とメンバーに陳謝したい気分だ。
せっかく長時間いただいたソロでぐだぐだになってしまった。
さらに、どうも演奏中に違和感があったのだが、客席ではフルートのピッチが相当ひどいことになっていたようだ。悲しい。
とはいえ、フルート抜きの演奏は、舞台そでで聞いていたが、非常にまとまって力強いもので、さすがであった。
オーナーが抜けてもバンドは続けていくそうなので、これからもがんばっていっていただきたいと思った。

トリは名古屋からやてきた稀代のELPコピバン、Sons of eveである。
彼のライブは何度か見ているが、なによりもキーボードのVoyager氏のエマーソンなりきり具合が凄まじい。
演奏はもちろん機材からパフォーマンスから、もうエマーソンに対する愛情が溢れまくっているといつも思う。
ひょっとして世界最高なのではなかろうか。
この日のセットは、

America
The endless enigma (part1)~Fugue~The endless enigma (part2)
Tarkus
Fanfare for common man~Rondo~Nutrocker
Hoedown
(・・・だったと思う)

やや地味な印象の「トリロジー」から大作を演奏してくれたのが、非常にうれしい。
(おかげで今日は朝からELPを聴いている)
彼らの演奏を聴いていると自分の演奏の不出来なんてどうでもよくなってきた。
ベース&ボーカルのはじめちゃんがさりげなくよた帝の宣伝をしてくれていたのが、ありがたいことである。

しかし電車の時間及び非常な疲労感のため、打ち上げ途中で早々に退散。
帰ってから、やっぱり演奏の不出来が気になって凹状態。

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2009年6月21日 (日)

六合主催イベント『凛音』 2009/06/20 at Mojo in Kyoto

行ってきましたよ、六合ライブ。
しっかし爆音にやられました。未だに耳鳴りがしてる。
大丈夫かな。

さて、京都を根城に活躍中のダーク・ロック・バンド六合が主催するイベントってことで、かなり期待して出撃した。
6時過ぎに会場に入ると、既に最初のバンド、"SoundWitch"の演奏が始まっていた。
テクノ調のシンセのシークエンスにヘヴィーなメタルリフがからみ、女性ボーカルが絡む様は、まさにインダストリアル・ゴシック・メタル。
・・・ところが、いかんせんPAが悪い。
音の分離が悪く、中低音域がぐしゃぐしゃになった状態。
さらに、打ち込みと思われるシンセパートが歪んでいて、さらにボーカルもなんか通らない音になっていて、非常に残念。
これでは熱演も台無しだ。

続いて沖縄から遠征してきた"大鴉"。
以前から六合のメンバーのお勧めバンドだったので、前の方でしっかり見ようと思い、前から3列目あたりの下手PAスピーカーの前に陣取った。
これが失敗だったかな。
彼らも、いい曲、いい演奏だったと思われるのに、PAにやられた。
ギター2本がダンゴ状態、さらにここも打ち込みと思われるパートが歪んでいる上に、ボーカルが引っ込んでいる。
視覚的には、すばらしいパフォーマンスだっただけになおさら残念。
左の耳にガツーンといかれて、未だにキーンと耳鳴りだ。

かなり辛くなってきて、もう帰りたいなぁ、と思ったが、ここで帰っては何のために来たのかわからない。
気を取り直して、少し中央に移動して六合のステージを待つ。
キーボードが加入し、音のスケール感が以前から格段にアップした六合であるが、今回はギタリストが交代したという。
果たして、新生六合の音はいかに・・・。

彼らのライブは最初期から見てきているが、ここ数回は格段によくなってきている。
今回も強靭でしなやかなリズム隊は健在。
さらにキーボードによって厚みと広がりを加え、独特の世界観の表現にさらに磨きがかかってきた。
心配されたPAであるが、幸いなことに六合はギターが1本なので、中低音部がぐしゃぐしゃになってしまうことはなかった。
音は大きくても、すっきりした印象でバンドとしてのまとまり、表現したい音世界がよく伝わってきた。
新しい曲はメロディーも整理されて、いい感じ。
ところどころ垣間見せる変態アレンジも、さりげない感じで、洗練された印象だ。
お客さんも大ノリで、イベントは大成功だったと思われる。

返す返すもPAのまずさが残念であった。
天井が低く、横幅もないハコだから、ある程度もこもこした音になるのはしかたないにしても、今回はちょっとねぇ。
結果的には後ろの方で聞いていたほうがよかったかな。

よた帝も音数の多いバンドなので、こういう狭い会場で演奏するときは十分気をつけようと思ったのであった。

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2009年6月19日 (金)

【温故知故】Sparks "Kimono my house"

子供のころ、まだMTVなんてものが世の中に存在しなかった時分。
週に一回近畿放送(今のKBS京都だ)で洋楽のPVをオンエアする番組があった。
この番組で見たアーティストの数々は未だに強烈な印象を残しているものも多い。
とはいえ、もうだいぶん忘却の彼方に追いやられているけどね。

ロキシー・ミュージック、ブラック・サバス、T・REX・・・。
その後、大いに影響を受けたミュージシャンの数々。
そんな中、ひときわ印象深いバンドがこれだ。スパークス。

Sparks

ロンとラッセルのメイル兄弟のバンドなどと知ったのはずいぶん後のこと。
当時、ブラウン管の中で見る彼らは、およそ「ロック」的かっこよさとは無縁の風情であった。
確かにボーカル担当のラッセルはかっこよかった。
かたやロンは痩身短髪チョビヒゲ・・・。で、無表情にキーボードを弾く。
ロボットのように体をカクカクさせて鍵盤を叩くその姿は、当時の一般的なロック・ミュージシャンの姿とはほど遠い。
はっきり言って「かっこわるい」と思った。
クィーンだ、キッスだ、ディープ・パープルだ、と騒いでいたガキの考えることと言ったらその程度だ。
70年代中ごろってそんな時代だったのだ。
まだ、テクノ、ニューウェイブはおろかパンクすらなかった時代だ。

しかし、印象には残った。
一度、きちんと聴いてみねば、と思いつつ30数年。
ちょっと前にCDを入手して聴いてみた。
かっこいい・・・。
が、明らかに変態だ。

ポップで明快なメロディー。
にもかかわらず、それを朗々とファルセットを交えて歌い上げるボーカル。
にもかかわらず、ビミョーにチープな演奏。
ところどころでツボを押さえた絶妙なプレイを聞かせるキーボード。
違和感と洒落っ気たっぷりの音楽に、やられてしまった。
「にもかかわらず」という「裏切られ」感がヒジョーに心地よい。
これはどう聴いてもイギリスのバンドだろうと思ったら、実はアメリカ人と知ってまたびっくり。

グラムロック、ハードロックに代表される、いわゆる「ロック的かっこよさ」に敢えて異物を挿入したかのような感覚は、例えば初期のロキシー・ミュージックや(音楽的にはまるっきり違うけど)トーキング・ヘッズに近いものがある。
ただ、ロキシーやヘッズのように確信犯的狡猾さとは無縁の無邪気さがスパークスの持ち味のような気がする。
そういえば、「かっこいいボーカリスト」と「かっこわるいメンバー」というコミカルな構成はチープ・トリックの先駆かもしれない。

他にベスト盤を聞いてみた。
もろテクノな曲があったりして、やっぱりポップなメロディーで、意外とすっぽりはまった感じ。
そうなると、途端にフツーに聴こえてくる。
それでも、どことなく漂うヘンテコな感じは健在で、つくづく特定のジャンルに縛られない自由闊達な人たちなのだなぁと思う。
基本的なメロディーセンスが変な方向に優れているのだろう。

・・・とかく批評性とかロックの客体化とか小難しいことを語りたくなる雰囲気を持っているが、そういう評論家的発言を鼻で笑うような潔さが彼らの魅力だ。

Sparks2

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