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2006年11月28日 (火)

機材の話など。

日の記事で、25日のライブでのわたしのギター関連機材について、いろいろ書いてみたら、なんとなくちゃんと記録に残しておきたくなったので、ついでに詳細を書き留めておこう。

興味のない人には、どうでもいいことなんだろうけど、そもそもこのブログはそういうスタンスで書いているから、いいんでしょ、きっと。

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まず、この写真が、今回のエフェクター群の全体像である。

全部で12個もあるなぁ~。一度に持ち運ぶエフェクターの数としては、まぁ非常識な数だな。しかもマルチが2台もあるし。まぁ、とにかく重い。練習のとき持ち運びがたいへんだった。本番直前リハや本番当日は、この上、あのかさばる衣装まで持ち歩いたのだから、われながらご苦労なことである。

まず右側が先日の記事でA系列と書いた一群を中心としたものである。

ちなみに、左下の雪駄は、当日本番で使用したものである。直前リハで判明したことであるが、足袋を履いてこの雪駄を着用すると、足袋がすべって雪駄が脱げてしまう、という問題が発生した。結局、この問題は足袋と雪駄をマジックテープで固定する、といういかにもエフェクターボード的発想で解決した。

下の写真は、右側のボードの詳細である。実はこのボード、ジャスコで売っていたコルクボード(壁掛け式掲示板に使うものだ)に近所の手芸店で買ってきたフェルト状の布を張った自作のエフェクターボードである。材料が材料だけに、非常に安価で(総額2000円くらいかな)、かつ軽量である。これだけのエフェクターを使用するので、持ち運び、セッティングを効率的に行うためには、ボードの上に乗せて持ち運ぶ必要に迫られて、製作したものである。これで、リハにおけるバンマスの不安がやや解消した(^^;

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ギターの出力からつないでいる順番に説明しよう。まずギターから出したケーブルは右側ボードの右下部のRocktron社製Nitroなるブースター(黒いハコに赤い模様の描いてあるヤツ)につなげる。次に右上部のVox社のOver the top boostという真空管入りのオーバードライブ(青く光っている部分が真空管だ)、その次に左側のSobatt社のDB-1、お気に入りのディストーションにつなぐ(結局DB-2は「フリック・オブ・ザ・リスト」のソロでしか使用していない)。ここまでは、基本の歪み系のエフェクター群である。

そこから出力した信号は次に、VoxとRocktronの間にあるA/B box(Executive soundなるメーカーの製品)により、分岐される。もともとA/Bの系列の切り替えはこれを使おうと考えていたが、結局、ボリュームペダルを使用することになったので、A+Bだけでよかったことになる。

ここで2系列に分けられた信号はそれぞれのエフェクター群に送られる。

A系列は、次に右ボードの左下部にある大きいマルチエフェクター(Korg社のToneworks AX1500G)に送られる。これは大分前に買ったものである。今回はこれを使うつもりはなかったのだが、ピッチシフターを2台使い、その上、曲中で、設定(和音を形成する音階)の変更が必要だったので、コンパクトのピッチシフターでは対応できなかったのである。このマルチは1バンクあたり3つのパッチが設定できるのであるが、バンクの切り替えが結構面倒な操作になるので、今回はひとつのバンクで済むように設定した。また、このエフェクターは、バイパス状態にするのにスウィッチを0.5秒間踏み続けなければならないとう設定になっている。ということは、エフェクト状態からエフェクトのかかっていない状態になるまで0.5秒のタイムラグが発生するということである。それは困る。0.5秒と言うと、bpm=120の曲であれば、8部音符一個分、すなわち半拍分である。そんなに遅れたら、「キラー・クィーン」のソロがひどく間抜けなものになってしまうではないか。エフェクトをオフにするタイミングより0.5秒早くスウィッチを踏めばいいってことになるのだが、そんな器用なこと、実際にはできまへん。そこで、使用するバンクのうち、ひとつのパッチはエフェクトなしの設定にしておいた。こうしておくと、スウィッチをちょんと踏んだら一瞬でエフェクトをオフにできる。

そんな訳で、マルチとはいいながら実際にはピッチシフターとしてしか使用していないのであるが、実は「キラー・クィーン」では、ギターのハモリが原音-4と原音-5(いずれも半音階で)と2通りが必要になる。従って、設定されたバンクでは1.原音-4、2.原音-5、3.エフェクトオフというパッチを登録しておいた。A系列では、次にAX1500Gの真上にある白いBoss社製のディジタル・ディレイ(DD-5)につながる(「テニメント・ファンスター」のイントロで使用)。ここから左側のボードにケーブルは伸びている。

一方、B系列でるが、A/B Boxから出力された信号は、左側ボード左上部にある黒いマルチエフェクター(Korg社のToneworks AX10G)につながる。

これはフットスウィッチを踏んだ回数だけパッチが切り替わるという安物にありがちな設定なので、使い勝手はよくないのだが、実は10年近く愛用している。結構飛び道具系でおもしろい機能があるのだ(ペダルでピッチを±24の範囲で可変させるというエフェクトはなかなかおもしろく、以前、プログレコピバン時代のよた帝で演奏した”Elephant talk”や”In the dead of night”で、「象の声」や「アナログシンセ風ポルタメントソロ」などの特殊効果に使用していた)。今回は、このマルチは「ループ」「ピッチシフト-3」の2つのエフェクトで使用した。ループは「キラー・クィーン」の最後で、演奏終了後に、フェイドアウトしていくギターのシーケンスを再生するのに使ったのであるが、気がついた人はいるかな~?あまり効果のないエフェクトだったな。ピッチシフトは「谷間のゆり」でのギターオーケストレーション再現に使用した。A系列で-5の和声、B系列で-3の和声をならして、さらにB系列ではオクターブ下のくわえ、最大4声の和音再現を試みたのであるが、ピッチシフターが全然インテリジェントでないので、ところどころ不協和音になってしまうのが残念なところ。

下の写真は、左側のボードの詳細である。こっちは普通のエフェクターケースのふたを使用している。右から順にA系列のAX1500GからつながるDanelectro社製のフランジャーFAB、その後ろにつながるBoss社製のボリュームペダル、B系列の最後につながるボリュームペダル、AX10GからつながるBoss社製ピッチシフター/ディレイPS-2、Boss社製フランジャーHF-2である。

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ちなみに、ボード外に陳列しているエフェクター群は、今回入手したが、結局本番では使われなかった気の毒なペダルたちである。右から順にDOD社製のプリアンプ/オーバードライブ、Danelectro社製のオーバードライブ、Boss社製のディレイ/サンプラーDSD-2、PSK社製のフランジャーである。DODは結局使わなかったが、直前まではこれでいこうと思っていたくらい、いい感じだったので、今後、手軽なセッションなどでは使用する機会もあるだろう。

まずDanelectroのフランジャーであるが、これは過激なフランジング効果は出せないが、非常に上品にエフェクトがかかる。フランジャーというと昔に使っていたBoss社製のBF-1がひどく音やせしたもので、そういう先入観があったのだが、これはちゃんと原音を損ねないので、いいものだと思う。これは「キラー・クィーン」と「テニメント・ファンスター」で使用した。

A系列は、その後にボリュームペダルをつないで、アンプに出力して終わり。ボリュームペダルは「谷間のゆり」での音量調整に使用した。

AX10Gから出力されたB系列は、まずBoss社製のPS-2につながる。このペダルが今回のエフェクター集団の中での最重要ポイントになるものである。これはピッチシフターとディレイが切り替え可能な設定になっている。ところがピッチシフターのピッチシフト量調整はディスプレイもないのに、あの小さいつまみで調整しなければならない(またこのつまみがアナログなのよね)。ライブステージ上における設定の変更は間違いなく不可能である。入手したときは「あぁ、こりゃ使えんなぁ」と思い、しばらく除外していた。しかし、意外な使用法が見つかり、めでたく復活したのである。先般も書いたとおり、「ブライトン・ロック」「テニメント・ファンスター」でギターソロのディレイ音をどうしてもステレオで出力したかったので、いろいろ試みたが、案外むつかしい。右側で使用しているDD-5は、そのために入手したのだが、結局うまくいかなかった(なんで使えないペダルを次々買い込むのか訝るむきもあるだろうが、ほとんどのものは某オークションで落札した中古品なのである。つまり買ってみなければわからない状態なのよ。事前に楽器屋さんでちゃんとリサーチしておけばよいのにね)。

どうにも「テニメント・ファンスター」のイントロのギターアルペジオがへたくそだったので、「これはディレイでごまかすか」と思い、お蔵入りになっていたPS-2をディレイとして使おうと思ってよくよく見ると、ななななんと、一番左のバランスつまみを最大に回すと、エフェクト音のみが出力される設定になっているではないか!というわけでこの問題は解決。ところが、このペダルは他の曲ではピッチシフター(といってもオクターブ上下を鳴らす設定にしている。これだと細かいチューニングが不要なのだ)として使用することにしたので、頻繁に切り替えねばならない。それを忘れていると、さぁ、「ブライトン・ロック」ギター・ソロだぁっ!と盛り上がったときに、あのディレイ音が鳴らないってなことになり、そうなると、盛り下がること間違いない。その上、恥ずかしい。実はリハで何度かそういうことがあり、その度に、メンバーの冷ややかな視線を感じながら「あれ?おお、エフェクターの設定が間違っている!」などと言ってボードの前にしゃがみこんでしまう情けない皇帝に「本番までにはちゃんとしてよねっ」と言い放たんばかりにため息をつくBrenda@バンマス、というシーンが見られた。今だから言える話だなぁ。で、その対策として、こんなことをした。

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曲目ごとに設定をメモして本体に貼り付けたのである。まぁ、工夫というほどのものではないが、これで間違いはなくなった。上の写真でわかるかと思うが、同じようなことをほぼすべてのエフェクターにしている。どの曲で使うか、つまみの位置はどこか、などが一目でわかるようにしている。もう憶えきらんのだよ、ぼけちゃって(ToT)

で、次にBoss社製フランジャーにつながる。B系列は主にエフェクト音を出力することになっているので、こっちのフランジャーは、過激なフランジング効果のかかりそうなものを入手した。

最後は、こちらもボリュームペダルに通して、音量調節をする。こうしておけば、曲間の余裕のあるときに設定しておいて、ここぞというときにボリュームを上げてやればよいので、曲中焦りながらエフェクターを踏みかえることなく、エフェクト音を調整できる。ペダルのスウィッチって小さいから踏み間違いしそうだけど、ボリュームペダルは、これだけ踏む部分が大きいと、なかなか踏み間違いをしなくていいぞ。われながらお利口なやり方だ(^^;

実は最初はボリュームペダル1台でこなすつもりだったが、オークションにありがちな入札の失敗でダブって落札してしまったのである。しかし、結局は、「谷間のゆり」でAB両系列とも出力しながら音量調節をする必要が出てきたので、まぁ、ケガの功名ってやつか。

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・・・と、まぁ、このように試行錯誤を繰り返し、今回のセッティングに辿り着いた訳であるが、その過程では、つなぎ順と曲中どの部分でどのエフェクトを使用するかを整理しながら検討していった。上の写真は、その検討資料である。こういうのを作っては実際につないでみて、音を出してはやり直し、なんてなことを、秋の間中繰り返しやっていた訳です。われながらご苦労なことだ。

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コメント

アンプ直で勝負してこそ漢(オトコ)だと最近気づいたので、うちのエフェクター類はほとんどヤフオク行きですわ。
その替わり、毛色の変わった竿モノが2本増えました。

投稿: ISSI | 2006年11月28日 (火) 19時23分

いや〜、そんな凝ったセッティングだったんですか。
足下まで見えなかったんで、わかりませんでした。
それにスムースだったし。

私なんぞは、鼻からブライアンの音なんて出す気もありません。
だからいつもと同じでやってました。このイベントに出るなら
これくらいはやらないと資格無しですね。

ISSIさん
ラッキー!ペダルワウとリバーブとコンプが欲しいの。
ディレイももう一台あってもいいかな〜。

投稿: 忍者 | 2006年11月28日 (火) 22時55分

>いっしさん
あいや、貴殿の口からそういうセリフが聞けるとは思わなんだ。
「アンプ直」ってのはギタリストの憧れではありますが、スタジオ行くごと、ライブするごとにアンプを持ち運ぶ手段もなし、なによりもちゃんとしたアンプ持ってないし。
とはいえ、よた帝では、あまりこういうエフェクターって使い道ないのも、これまた事実。無理やり使っちゃおうかな。

>忍者さん
まぁ、今回は引退興行ってことで、普段よりかなり気合いれましたので・・。
「資格」云々はよくわかりませんが、まぁ、単純に「凝り性」なだけでしょう(^^;

投稿: 皇帝 | 2006年11月29日 (水) 01時37分

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