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2006年8月17日 (木)

電波大サーカス at Fandango

いささか旧聞に属する話になってしまったが、先週末8/12、大阪は十三ファンダンゴに標記イベントを観戦に出かけた。

Denpa 出演者は以下の通り。

ストロベリー・ジャンラ・オーケストラ

る*しろう

日比谷カタン

ストロベリー・ジャンラ・オーケストラとは、見世物パンク一座として、アングラ演劇とロック音楽を融合させた電波系楽団として関西アングラ界では非常に知られた存在であるストロベリー・ソング・オーケストラと国際的に活躍する関西発のハイパージャズロックバンド、ジャンラが合体して、名乗るユニット名である。

ちなみに、よたろう帝國は、2年ほど前にストロベリー・ソング・オーケストラと、とあるイベントで共演させていただいたことがあり、そのとき以来、ファンになってしまった。また、ジャンラのメンバーの方々とは、何度かセッションをさせていただいたこともあり、それぞれに何かしら交流のある方々で、なんとなくそれぞれの音楽性なんかも知らない訳ではないので、非常に気になる組み合わせである。

この一見水と油かと思われる2つの集団が協同してひとつのステージを作るのであるから、ただごとではすまされないに違いない、と思っていた。実はこの試み今回が初めてではなく、昨年もファンダンゴで共演しているのだが、そのときは都合がつかず見られなかったので、今回は絶対に行くのだ!と決意をして臨んだ。

ファンダンゴは初めて行ったのであるが、地図がなければまず到達できないだろうと思われる立地である。大きな車庫にくっついているので、うっかりしていると通り過ぎてしまう(というか、一度は通り過ぎてしまった)。十三の駅からは近いので、便利ではあるのだが。どうもわたしは極度の方向音痴らしく初めて行く場所はもちろん、何度も行ったところでも、大概迷うので、早い時間に着いて、明るいうちに場所を確認した。まだ開場まで時間があるので、一旦駅前で時間を潰そうと思い歩き始めると、向こうからジャンラのメンバーがやってくる。今日の演奏の仕上がりなどについて、ちょっと話を聞かせてもらった。リーダーの中来田氏は、いつもは飄々とした感じの人なのだが、いや、この時も飄々とはしているのだが、いつになく気合が入っている感じではあった。

いかにもアングラな佇まいの会場で、こういうアングラな出し物をやるって、なかなかいい感じだなぁ。18時開場で、18時20分ごろ会場に行ったら、入場待ちの人が道路に並んでいる。結構お客さんが来ているようだ。並んでいると、「おお~、皇帝!ありがとうございます」と声をかけてくる人が。SSOの鍵盤奏者であるピアノマンこと高橋氏である。この日はギターを弾くそうである。

店内に入ると、サーカス風のBGMがかかっている。天井からは万国旗のように紙が下がっているのだが、そこには「苺楽団」など出演者の名なんかが書かれてある。いつの間にやら、ステージではアコギを抱えた着流しの怪しげな青年がサーカス風のBGMを弾いている。この人が日比谷カタン氏である。

いや、この日比谷カタン氏の演奏と歌のすごいことすごいこと。ジャズギターをかなり研究しているのではないか、と思わせる複雑なコードワーク、正確な右手のストロークとピッキング、アラン・ホールズワースを思わせる速弾き、その上、奇妙な歌詞を奇妙なメロディーで朗々と歌う(これがまた音域が広く、かつ美声)。世の中にこんな人がいるとは知らなんだ。MCでは、ちょっと幇間芸っぽい語り口ではあったが、これって江戸風なんかな。まさに圧倒的なパフォーマンスであった。

続いて、る*しろうの登場である。噂には聞いていたが、これも凄まじかった。キーボード、ギター、ドラムのトリオなのだが、いきなりの変拍子ばりばりの轟音サウンドで飛ばしまくる。複雑怪奇な曲なのだが、実に楽しそうに演奏している(特にキーボードの女性が)。いわゆるプログレとかレコメンとかのジャンルに括られたりするのだろうが、そういうジャンル分けなんかどうでもいいような気分になる豪快な演奏である。途中、ジャンラの中来田氏やピアノマン高橋氏(久々に彼のギターを聴きました。もう弾きまくりでした)をゲストにまじえ、適度な緊張感をまじえながらも、始終なごやかに?演奏していたのが印象的であった。

そして、本日のメインアクト、ストロベリー・ジャンラ・オーケストラの登場である。今回はサーカスに行ったきり行方知れずになった恋人?を探す青年の話のようであるが、いつもながらの狂った時間軸と倒錯した世界観をジャンラの重厚なサウンドに乗せて圧倒的な表現で見せる。座長の軽妙なトークや甲子園7回裏のような風船飛ばしをまじえ、恐ろしくもありおかしくもあるステージであった。特にジャンラのメンバーの衣装がかわいかった。最後は先般発売されたDVDに収録されている「真夏の手毬歌」をSSOのメンバーで演奏し、電波大サーカスは終了した。

毎度のことながら、彼らの独特の世界観の徹底した表現はすばらしいと思った。なかなかまねる訳にはいかないが、非常に刺激を受けた。終演後、メンバーの方々に挨拶をして、早々に会場を後にした。実は、この後、京都で友人と落ち合う予定があり、急いで阪急電車に飛び乗ったのであるが、残念ながら、この後の予定は流れてしまった。今回、同行していただいた某B姐も感ずるところがあったようで、お誘いしたかいがあったというものである。京都に着いて、いろいろと打ち合わせたり世間話をしたりして散会。暑い夏の一夜であった。

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コメント

>某B姐
「某皇帝」に対抗しましたね?(笑)

本当に楽しかったですよ~
皇帝が背後に居ることをすっかり忘れて^^;カタン氏に夢中になっておりました。

SSOの世界観は結構好きなのでまたぜひお誘い下さいまし♪

投稿: Brenda | 2006年8月17日 (木) 17時47分

まいどです~。

>「某皇帝」に対抗しましたね?
へへへ、お察しの通りでやんす。
こういう「某」の使い方って、全然「某」になってないけど、なんか「某」な感じがしますねぇ(意味不明・・・)。

ありゃ、背後のわたしは忘れられていたのか・・・。まぁ、非常に強烈なインパクトがありましたからねぇ~。
SSOは、早速明日クラブ・ウォーターで「少女地獄」(原作:夢野久作)をやるらしいですが、さすがに平日に千日前はきついよね?

投稿: 皇帝 | 2006年8月17日 (木) 19時53分

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